さくちゃん誕生までの道のり

さくちゃんの誕生、新生児期を振り返ると、
どうしても病気のことばかりになってしまいます。
でも、しっかりと覚えておきたい、お産自体はとてもいいお産で、
すてきな思い出として頭に残っているということ。
入院中にお産を振り返って書いた文章を、ここにも載せておこうと思います。

 

予定日を6日過ぎた4月5日の朝、陣痛らしき痛みを感じはじめました。
こういうときって、なぜか「日常」を保とうという意識が自動的に働くみたいで、
エス氏を仕事に送り出し、ぼっちゃんを保育園に送り「またね!」と手を振った私。
いつもならみんなの輪にたたたーっと行ってしまうぼっちゃんなのに、
この日は「Hvad er det?」(これは何?という意味のデンマーク語で、
ぼっちゃんはいろんなニュアンスで使います)と私に返してきました。
「みんなとお外で遊ぶんだよ」と言って保育園を出ましたが、
ぼっちゃんはいつもと何かが違うと、このときすでに感じていたのかもしれません。

 

これは陣痛だ、とはっきりわかるような痛みに変わってきたので、
仕事中のエス氏に連絡して帰ってきてもらうことに。
エス氏の帰りを待つあいだ、掃除機をかけてみたりしたものの、
痛みが強くなってきたので横になりました。
お昼ごろ、痛みがさらに強くなってきたので病院に電話すると
「前のお産が帝王切開ということもあるので、病院に来てください」。
タクシーで病院へと向かいました。
病院に着くころには痛みがかなり強くなり、これからのお産を思ってパニック状態に。
前回のお産もそうでしたが、私はどうも子宮口が開くまでに
時間と痛みを要するようで、病院着いてほどなくして
痛み止めのモルヒネを注射することになりました。
モルヒネの効き目が切れはじめると、こんどはシャワーを浴びたり、
鍼を打ったりして痛みを緩和。
その後、これまた前回同様、背中に痛み緩和の麻酔を打ちました。
前回の出産ではこれがあまり効かず、陣痛に長時間も苦しむことになりましたが、
今回はよく効いて、深呼吸で逃がせる程度の痛みしか感じなくなりました。
この状態で子宮口が開くのを待ちつつ、体力を温存。
エス氏とおしゃべりしながらサンドイッチを食べる余裕もありました。
日付が変わるころになっても子宮口が開かないので、
助産師さんがぐりぐりと子宮口を広げるマッサージをはじめました。
本当だったら痛いこのマッサージも麻酔におかげで痛みはなく、違和感のみ。
4cmしか開いてなかった子宮口が少しずつ開きはじめました。
このあたりから、おなかのなかの赤ちゃんが
ぐいぐいと出てこようとしているのがわかるように。
これが自然分娩なんだなぁと思いはじめました。
少しずつ羊水がながれていくのもわかりました。
なかなか開かない子宮口は、助産師さんのぐりぐりマッサージのおかげで
かなり開いてきたものの、最後の数センチが開かず苦戦。
それでもおなかの赤ちゃんはぐいぐい出てこようとするので、
私もいきみたくなるのを呼吸で逃していきました。
そのうちに赤ちゃんに乳酸がたまりつつあるので、
お医者さんが赤ちゃんの様子を見にきました。
「場合によっては帝王切開」というお医者さんの言葉に絶望を感じたものの、
ここでなぜか「ぜったい自然分娩で産むんだ!」とスイッチが入った私。
痛みで半分パニックになりつつも、「もういきんでいいよ」という
助産師さんとお医者さんの言葉に合わせて、いきみました。
何回かの陣痛・いきみのあとで、赤ちゃんの頭が見えてきて、
そのあと何回かいきむとするっと赤ちゃんが出てきました。

 

午前4時24分、さくちゃん誕生。

 

陣痛を感じはじめてから20時間で生まれてきてくれました。
いきむ、いわゆる「お産」の段階はたぶん1、2時間くらいで、
あとの時間は子宮口が開くのを待つ時間だったような気がします。
ぼっちゃんのときは陣痛を感じはじめてから48時後に帝王切開で産んだので、
とっても短く、思い返せば楽なお産だったように思います。
助産師さんが「ラッキーですよ」と言うくらい、会陰それほど裂けず
ほんの少し縫っただけみたいでした。
(そのわりには痛み止めなしで生活できるようになるまで、
1ヶ月くらいかかりましたが。。。)
産後数時間は、私とさくちゃんの様子をみるため、
さくちゃんといっしょに分娩台に寝たまま。
ぼっちゃんのときは、産後数時間は母子別々、
ぼっちゃんがどこにいるかすらわからなかったので、えらい違いです。
その後、トイレに行くように言われ立ち上がったものの、
立ち眩みがして、トイレに座る前に倒れてしまいました。
数分、気を失っていたみたいですが、なんとかナースコールのひもを引っ張り
看護婦さん二人に抱えられて分娩台に逆戻り。
「水分とって!」と助産師さんに言われ、紙コップ2杯のジュースを
いっぺんに飲まされたのはちょっとつらかったです。

そんなこんなで分娩室から産科の病棟まで移動。
産後の数日は、前回、母乳がまったくと言っていいほど出なかったこともあって、
出産前から入院することに決まっていました。
(デンマークでは、とくに問題がなければ、産後数時間で家に返されます。)
病院で生まれたばかりのさくちゃんとまったり…と思ったのもつかの間、
生まれて2日後に予想だにしていなかったことが起こりました。